◆香嵐渓 香積寺 山門 紅葉
香嵐渓(愛知県豊田市足助町)の紅葉を鑑賞したら、ついでに少しだけ足を伸ばして「香積寺(こうじゃくじ)」のある飯盛山のもみじ狩りもぜひ。
山といっても飯盛山は254メートルの高さなので、「香積寺」からは15分ほどで登れます。
香積寺は香嵐渓のメイン散策路になっていますから、誰もが訪れるほどのお寺ですが、飯盛山に登る人は少ないようです。
登りは少々きついですが、健脚なら15分弱で山頂です。
山頂までの道のりの紅葉も鮮やかですし、山頂から町並みを見下ろす景色も素敵でしたよ。
香積寺と飯盛山山頂の景色、深まる秋にしっとり落ち着きます。
香積寺(こうじゃくじ)の紅葉の見頃
◆香嵐渓 香積寺 紅葉
香積寺は香嵐渓内にあり、参道の階段をあがっていきます。
紅葉の一番の見頃は、毎年11月下旬になります。
香嵐渓のもみじのトンネルの見頃より、やや遅めの見頃になります。
香積寺は香嵐渓の散策路脇に
◆香嵐渓 香積寺 山門 紅葉
香嵐渓のもみじ狩りは、「香積寺」へ寄っていくコースをほとんどの皆さんが行かれます。
その途中にある「香積寺」は、お参りの観光客で賑わっています。
散策経路の脇にある案内にしたがって、山方向に進むと豊栄稲荷大明神ののぼりが続きます。
◆散策路脇の豊栄稲荷大明神ののぼり
そして山の急な斜面があり階段があります。
写真のような階段を上がれば香積寺(こうじゃくじ)につきます。
香積寺はどんなお寺?
◆香嵐渓 香積寺 本堂
豊田市の足助町に位置する香積寺は、曹洞宗に属する寺院で、飯盛山(はんせいざん)を山号としています。
この寺院は、二条良基、足助重範の娘である滝野、成瀬三吉丸基久・基直(成瀬氏の祖先)などが開基で、かつての足助氏の菩提を弔う目的で飯盛山の足助氏の城跡地に建てられました。
1427年(応永34年)、白峰祥瑞禅師が開山しました。
寺の名前は「維摩経香積仏国品」から採られており、聖観世音菩薩が本尊です。
境内には、江戸時代後期に建設された座禅堂が残っており、本堂の隣には開山当時からの鎮守である豊栄稲荷が祀られています。
飯盛山内には、歴代住職の墓や十六羅漢の石仏、足助城の鈴木氏五代の墓があります。
さらに、二条良基の死を悼んで滝野が彼の遺品を埋めた「装束塚」や、平安時代の末法思想に基づき経典や仏具を埋めた「経塚」も山頂近くに存在します。
香積寺境内の様子
◆香嵐渓 香積寺 手水舎
階段を上がれば目の前に本殿が見えますし、左側には「座禅堂」があります。
竹が豊富な地域なので、柄杓も全部竹でできていますね。
境内は狭く、左を見ると「座禅堂」があり、どんな風になっているのか見てみました。
入るところにもお言葉が書かれていますが、座禅堂の中にも目につくいたるところにお言葉がかかれています。
◆境内の「座禅堂」
座禅堂の中は暗く、観光客がいなければ全く物音のしない環境です。
◆境内の座禅堂の中
丸いのは座布団で、対面するように向こう側にも同じ広さの座敷があります。
さて、座禅堂を出て、本堂はすぐ目の前です。
午前10時ごろでまだ並んでいる人はほとんどありませんでしたが、このあと飯盛山に登って降りてきたら、たくさんの人が並んでいました。
◆香積寺本堂
本堂の右側に社務所のような建物があり、おみくじをひけるようになっています。
またそこには平安時代に作られた「木造毘沙門天立像」があり、平成27年8月に「豊田市有形文化財」に指定されたばかりです。
◆香積寺の「木造毘沙門天立像」
暗い場所でもあり見にくい写真になってしまいましたが、平安時代に制作され高さ1.7メートル。
筋骨隆々ではなく、丸みを帯びた平安風のおおらかな雰囲気が特徴の毘沙門天です。
境内には他に、鐘つき場、便所、蔵などがあります。
ユーモアのある住職さん
古そうなトイレに入ってみましたが、普通に水栓トイレでした。
ただここにもユーモアのある「お言葉」が書かれていて、きっと住職さんが考えたのでしょうね。
きれいに使おうという気持ちになれ、またクスっと笑えるお言葉でした(このお言葉は男子便所の方に書かれていました)。
香積寺さんにお参りの際はぜひご確認していただきたいお言葉です(短歌)。
(急ぐとも心静かに手を添えて ・・・・・・・・・・・・・・)
(※2019年秋に訪問したおりはトイレが新しくなっていて、そのお言葉はなくなっていました)
毘沙門天の横の間にいらした住職さんをお見かけしたのですが、おみくじを引く観光客を見ながらニコニコと満面の笑顔をされていました。
香嵐渓の紅葉の賑わい、始まりは住職さんから
◆香嵐渓 待月橋付近
香嵐渓の紅葉の起源は1634年(寛永11年)に遡り、香積寺の三栄和尚が巴川から同寺への参道沿いにカエデやスギを植えたことから始まりました。
その後、地域住民らにより多くのカエデが追加され、美しい散策道が整備され、現在の景観が形成されました。
香嵐渓という名前は、昭和5年(1930年)に決定されました。
これは、当時の香積寺の住職と町長が、大阪毎日新聞社の社長の訪問時に名付けを依頼した結果です。
この名前は、「飯盛山からの香り高い風が、香積寺参道の青楓を通り抜け、巴川を越えて山の新鮮な空気を運んでくる。この山の空気こそが、嵐気である」という考えに基づいています。
香嵐渓は、その歴史的背景と自然の美しさが融合し、今日では東海地方の代表的な紅葉の名所として知られています。
飯盛山山頂へ向かう(香積寺から徒歩15分)
香積寺でお参りを終え、吊橋である「香嵐橋」へ向かおうとしたのですが、
本堂の横に「飯盛山山頂へ約15分」と書かれてあるのを見つけました。
というかこれは絶対目につきます。
矢印が少し上方を向いているのがいいですね。これくらいの坂道かな?これなら行けそうという気になります。
とはいえ登っていく人は少ないです。
時間があるし運動靴を履いてきたので、迷わず登りました。
たった15分のことですから楽勝です。きっと紅葉ももっとよく見えるはず。
飯盛山に登り始めは、やや急な坂道で、舗装されていない土の道です。
土の道さえ香嵐渓に来て久しぶりに踏みしめるわ、と思いつつ上がっていきますが、日当たり悪いためぬかるんでいるところもあります。
しかし眼下に見えた香積寺の屋根を見下ろすと、あたりの紅葉とそれを囲むような杉並木が見え、いい景色です。
◆香積寺本堂の屋根と周囲の紅葉
登り始めには、ゆかりのある「鈴木五代の墓」があります。
鈴木家は戦国時代にかけて足助城に在城してこの地方を領有していました。
足利城の興亡がかかれた解説板も。
飯盛山山頂への道のりは15分といえども、かなり急な坂道を上がっていくため、途中で息が切れてきます。
足元は一部ぬかるんだところもあり、乾燥していないので注意あ必要です。
滑らないよう注意しつつ上がりますが、汗も出てきます。
◆香積寺からの山道
落ち葉も多く、湿っています。
まだかな?と考えているうちに山頂に到着しました。
この道標があれば目と鼻の先です。
カーディガンと帽子を脱ぎ、どっと吹き出す汗を拭いてしばらく休憩しました。
景色がいいです!
◆飯盛山山頂休憩所
山頂はこの休憩所と、足助城の痕跡のある大きな丸い石がいくつかあるだけ。
北側の足助の町並みが見えるようになっています。
が、絶壁で囲いもないので気をつけなければなりません。
◆飯盛山山頂から足助の街並み
北方向以外には眼下に見下ろせるところはありませんが、大きな杉の木の間には楓が色づいています。
登るにはきつい急坂。
◆急な坂をあがり山頂へ
下りはあっという間
◆飯盛山山頂への道
降りるのは早い早い、あっという間に香積寺です。
飯盛山に登って降りるまでの40分ほどの間に、11時近くになり観光客がどっとお寺にやってきていました。
本殿の前には何十人かが列をつくって並んでいました。
◆香積寺の本堂前
しばらく見ていましたが、飯盛山に登っていく人は少なかったですね。
ほとんどみなさんそのまま、散策路に戻って行かれます。
紅葉の見ごろならぜひ飯盛山にも登ってみるといいですよ。
山の中に密かに色づく楓やその他の木々も楽しめます。
また運動不足の私達にとっては、ちょうどいいハイキングになりました。
ただ、小さな山ですが山道を歩くので、サンダルやヒールのある靴はムリでしょう。
このあと吊橋を渡ってみたら揺れて怖かったです。
そして食事は広場にある「桧茶屋」でいただきました。
香積寺こうじゃくじ(豊田)と15分の飯盛山/紅葉見頃/クチコミ・まとめ
香嵐渓にある香積寺の紅葉は、境内で見るのも素晴らしいですが、そのまま山頂まで足を延ばすと、よりいっそうの景観が楽しめます。
お参りだけでなくぜひ紅葉のシーズンには飯盛山の山頂までいってみてください。
食事やイベントのある広場とそんなに離れていないません。
香嵐渓の駐車場のことは
香嵐渓の案内はこちらを
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