◆岐阜県の養老の滝
岐阜県に位置する養老の滝は、古来から詩文・書画などの風雅の道に携わる人に親しまれてきた名瀑です。
その素晴らしさは、日本の滝百選にも選定されています。
養老の滝は、高さが30m幅が約4mあり、岩角を打って流れ落ちる清冽な水の美しい姿は、まさに雄麗と称されています。
その壮大な風景と清々しい水音を体験しに、一番近くの駐車場にとめて行ってみました。
養老の滝⇒養老神社⇒菊水泉の三か所巡って約60分の短くて濃いコースを中心に、体験クチコミでお伝えします。
養老の滝に最も近い駐車場とおすすめ駐車場
養老の滝そのものを見に行くには、滝の上にある駐車場から下がっていくか、約30分かけて上がっていくかの2つの方法があります。
- 滝の上方にある駐車場にとめて、下って養老の滝を見る(徒歩5分)
- 養⽼の滝⼊⼝駐⾞場にとめて、養老の滝まで1.2km上がる(徒歩30分)
観光案内などでおすすめされているのは、2の養⽼の滝⼊⼝駐⾞場にとめて、養老の滝まで1.2km上がる(徒歩30分)方法です。
養老の滝に最も近い「養老の滝駐車場」から徒歩5分
時間に余裕がない、また幼児連れ、年配者は、養老の滝に最も距離の近い、「養老の滝駐車場」に停めるのがおすすめ。
ここは養老の滝より上方になるので、徒歩でくだって約200メートルで養老の滝につきます。
徒歩の時間は約数分というところ。
当然ながら戻るときはすべて登坂になります。
とはいえ200メートルほどなので、さほど疲れません。
見学・写真撮影をいれて、もどるまで約60分ほどの観光です。
足元は舗装されていないところもあり、一部急坂もあるので、注意は必要です。
滝に最も近い駐車場へ行くには
「養老の滝駐車場」の案内があったらとにかく上方向に車をはしらせましょう。
カーナビで「養老の滝」といれても、「養老の滝駐車場」に行くようです。
道案内に「一番滝に近い駐車場」という目印はないからです。
滝に一番近いというのは、最も上流の意味です。
養老の滝の関連施設が集まるあたりには、広い駐車場が数か所ありますが、
「養老の滝駐車場」の案内があるところからは、道がとても狭くなっていて、普通車同士のすれ違いはちょっと大変になります。
混雑するシーズンでしたが、片道通行で規制され、問題なく上がっていけました。
「養老の滝駐車場」の料金と設備
◆養老の滝駐車場・左は売店
養老の滝駐車場の駐車料金は1,000円。
平日は500円のようです。
◆養老の滝駐車場・売店を右手にしてみたところ
100台分とめられ、仮設トイレが奥にあります。
土産物店・飲食店が数件並び、登山の入山届出所にもなっています。
◆養老の滝駐車場から養老の滝へ
「養老の滝駐車場から養老の滝へは、ゆるやかな坂を下っていきます。
舗装した道で降りていきますが、途中足元の悪いところも一部あります。
「湯本館」という旅館が見えてきて、ふもとの景色が開けます。
案内版養老の滝へ100メートル、駐車場からは200メートルくらいで滝につきます。
◆「養老薬師」の祠(ほこら)
滝までの途中に「養老薬師」の祠があります。
養老の滝入り口駐車場から徒歩
さて、足腰が普通に丈夫ということなら、養⽼の滝⼊⼝駐⾞場にとめて、養老の滝まで1.2km上がるのをおすすめします。
養⽼の滝⼊⼝駐⾞場から徒歩約30分でつきます。
ゆるい坂ではあるものの、ずっと上り坂になります。
養老の滝入り口駐車場・料金
養老の滝入り口駐車場は収容台数165台。
- 料金:1回300円
- 養老の滝入口駐車場のお休み:休園日も開放でお休みは年末年始のみ
養老の滝の観光と伝説
養老の滝が見えてくると、ざざーーっという音が聞こえてきます。
落差32m、幅4mの滝。
近くでみるととても高さのある立派な滝です。
ここは岐阜県設置の養老公園で、揖斐関ヶ原養老国定公園に属する地域。
勢いよく流れ出る水、ほとばしる水しぶき。
涼やかな風が吹いてきます。
◆養老の滝 ほとばしるしぶき
細かいしぶき、ミストがほとばしって、しっとりした空気が充満していますよ。
◆養老の滝解説
養老の滝は滝百選・名水百選にも選ばれる素晴らしい名瀑です。
養老の滝の伝説・親孝行の養老孝子伝説
水がお酒になった「親孝行の養老孝子伝説」の故事が残っています。
親孝行な木こりが、湧き出た水をひょうたんに汲み、父に飲ませると若返ったと言われています。
若者は山の木草を集め、それを生活の糧にして父を養っていました。
父はお酒が好きで、朝に夕にお酒を愛し欲しがったそうです。
父はいつしか病気がちになり、それでもお酒を欲しがるため、若者はお父さんのお酒を用意しようとします。
あるとき薪をとりに山にはいり、ころんでしまいます。
気が付くとあたりにお酒の芳しい香りがして、不思議に思い様子をみていると、石の間から水が流れているのに気づきます。
その水の色がお酒に似ていて、くんで飲んでみるとお酒だったということです。
若者はその水をなり瓢(ひさご)に入れて持ち帰り、父に飲ませました。
父はたいそう喜び、若者は毎日その水をくんで父に飲ませ、父が飽きるまで飲ませてあげたという、親孝行の伝説です。
元号が養老となったいわれ・西暦717年
奈良時代の元正天皇が 万病を治す薬の水ということで 行幸されました。
この話を耳にされた帝は、霊亀3年9月に行幸され、その様子をご覧になられたそうです。
若者の親孝行の故に、「天神、地祇あはれみて、その徳をあらはす」とおっしゃり、若者をのちに美濃の守になされたそうです。
そして「その酒の出づる所をば養老の滝とぞ申す。」として養老の滝と命名されました(西暦717年)。
これは孝行の心と、その努力が天に通じたものとして、現在でもこの伝説は親孝行の象徴とされ、多くの人々に親への敬愛の心を説く教訓とされています。
鎌倉中期の「十訓抄(じっきんしょう)」という本に載っています。
養老の滝の水が美水であるのは
◆養老の滝にある「田中大秀養老美泉弁碑」
養老の滝の水は、養老山脈が生んだ岐阜県養老の天然水で、「日本三大銘水」に数えられるています。
「養老の滝 菊水泉」から直採水された唯一無二の貴重なお水、養老の滝水・龍泉の雫は、養老の滝の菊水泉から流れている伏流水です。
石灰岩層を通っているため、マグネシウムとカルシウムイオンを平均値の約2倍含有ていて、その割合は1:1と、
とてもバランスのとれた身体にやさしいお水です。
また、豊富なカルシウムイオンが平均値の約2倍も含まれることから、睡眠不足やストレスなどによる血管の収縮を抑え、血液をサラサラにするための必要なミネラルを多く含んでいるとされています。
長寿・若返り・健康の名水でも知られていますよ。
◆養老の滝、絵馬奉納
お願い事などの絵馬を奉納することも(300円)。
行先は
- 養老神社
- 菊水泉
そして駐車場にもどります。
養老の滝付近で休憩
養老の滝の流れのそばに、屋台が一件と東屋に自販機がありました。
◆養老の滝にある屋台(フランク・かき氷・えびせんべい)
ベンチが数か所あり、腰かけて休憩も可能。
爽やかな風とひんやりした空気につつまれてとても気持ちのよいところです。
◆養老公園の地図
滝から約500メートル下には、「養老神社」、「養老の滝・菊水泉」があります。
養老の滝から養老神社・菊水泉へ
◆養老の滝
養老の滝を下り始め振り返ると、虹がかかったか後光がさしたかのような光が。
やっぱり霊験あらたかな滝のようです。
ちなみに撮影時間は午後1時頃。
◆養老改元の詩碑
養老と改元された詩碑。改元された経緯が記されていますね。
元号を変えてしまうほどの名水だったということなので、「令和」に変わったばかりの今、灌漑深いものが。
今日は5月5日で「令和」に変わって5日め。
観光客がとても多いのは、「元号」つながりだったのでしょうか。
◆養老の滝から下流の養老神社への道
養老の滝から養老神社への道は、幅もあり平坦に整備されて歩きやすいですよ。
◆トイレ
道すがらに、何か所かお手洗いがあります。
養老神社と菊水天神
養老神社と菊水天神ののぼり、石製の鳥居をくぐってお参りしてきます。
◆養老神社
◆養老神社の拝殿
私たちは上から降りてきたので、左の鳥居から境内に入ることになりました。
養老神社・由緒とご利益
社伝によると、養老神社は元々、雨乞いや祈願を行うための天神社として広く信仰を集めていました。
このころ、神社は菊水天神や養老天神といった名前で呼ばれていました。
1504年には、学問の神様である菅原道真が合祀されました。
その後、神社は菊水天満宮や養老天満宮といった名前でも呼ばれるようになりました。
明治6年(1873年)には、神社の名称が養老神社と改称されました。
明治時代には、元正天皇、聖武天皇、そして日本の最高神である天照皇大神が合祀されました。
現在では、養老神社は不老長寿と学徳成就の神として、霊験あらたかな神社とされています。
元正天皇がご実感なさった美水
◆元正天王行幸と醸泉の碑
天皇ご自身が、肌がきれいになり傷がいえたと、美水の効能を実感なさったそうです。
白髪は黒くなり、病気がことごとく治ったということです。
老を養うことから「養老」という元号に改めることとされた、という経過が書かれています。
養老の水を使った「養老サイダー」で実感できるかも?
養老の滝・菊水泉
◆菊水泉
養老神社のすぐ横に「菊水泉」はあります。
病気平癒のご利益のある「菊水霊泉」。
泉の水は菊の香りがすると評判になったことから、菊水泉と呼ばれるようになりました。
この泉の水は手でふれることはできません。
◆養老神社の参道階段下に流れる水
養老神社の参道の階段下に流れてきているのを、持ち帰ることができます。
「飲用可」とは書かれていませんでした。
「養老の滝駐車場」から養老の滝、そして菊水泉へと下り、駐車場へともどります。
駐車場へ戻るには、ここからすべて登坂です。
この一連の行程で約60分程です。
体力のない方向の養老の滝観光コースです。
養老公園の地図/マップ
◆養老公園 園内地図
養老の滝は、養老公園の中の一部で、上の地図は養老公園全体の地図です。
養老の滝はオレンジ色の1番。
養老神社は黄色の1番、菊水泉は黄色の2番です。
養老公園入り口駐車場は、地図中ほどの下にあるPが3か所あるところです。
養老神社のふもとに売店
神社のふもとには売店が数件建ち並びます。
◆大黒屋
昔ながらの売店の大黒屋さん。
養老サイダーと養老ラムネが目を引きます。
あの菊水泉のお水を使っているのですよね、きっと。
しゃれた「ひょうたんランプ館」。
自家栽培のひょうたんでランプなどを見られると。入館料100円。
お土産や食事ができるお店が数件あるので、ここで休憩がよさそうです。
私たちはランチのため「清水」さんに立ち寄りました。
串団子が人気でした、食事は座敷でできます。
養老の滝へのアクセス方法
養老鉄道の「養老駅」で下車、徒歩約50分です。
養老公園へは、養老駅から徒歩約10分ほどで、土日祝日限定で無料シャトルバス(期間限定)も運行されています。
- 【乗降場所】養老駅/こどもの国前/養老公園(松風橋)
- 【運賃】無料
※松風橋で降りると徒歩時間が20分ほど減ります。
養老の滝/岐阜/滝まで一番近いP行き方/伝説/駐車場アクセス方法を詳しく/まとめ
養老の滝だけの観光なら、徒歩5分で行ける「養老の滝駐車場」がおすすめ(有料)。
行きは上り、帰りは下りで時間に余裕がある場合、体力のある方、子供たちと遊んでいきたい方は、公園の「養老の滝公園駐車場」の利用を。
養老の滝は、自然の素晴らしさを体験できる絶好の場所で、清浄な空気感と霊験あらたかな森の雰囲気に魅了されます。
◆養老の滝のランチ(食事)・お土産のことはこちら
◆岐阜のマチュピチュ・天空の茶畑写真・駐車場・ランチ(揖斐川町)
◆竜吟の滝 竜吟峡・ハイキングコース・伝説・駐車場アクセス(岐阜瑞浪)
養老の滝 所在地:岐阜県養老郡養老町高林1298−2
岐阜県養老郡養老町高林1298−2
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