スポンサーリンク



輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・解説石碑

「輪中(わじゅう)」は川に囲まれた低地のこと。

川に囲まれた低地では、洪水から集落や耕地を守るために村の周囲を堤防で囲んでいました。

それでもなお 水害に見舞われることがあり、それに備えるために様々な工夫をしていたそうです。

輪中の農家の独特の造りと知恵を、拝見できるところが、木曽三川公園にあります。

特に「母屋」と「水屋」にある工夫と知恵には感服!

昭和初期の中流以上の農家の再現です。

 

スポンサーリンク

輪中の農家の「母屋」

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・母屋

◆輪中の農家・母屋(おもや)

輪中の農家は、水害による被害を避けるために、浸水などの前に家財の大切なものを運び出す準備がしてあります。

「上げ舟」だけでなく「上げ仏壇」には驚きました。

母屋の間取りは、農家に最も多い田の字型。

会合など大勢の人が集まるときふすまをとって広くして使えるようになっています。

出入り口 は南東に、 土間・台所・座敷・奥(主人夫婦の寝室)・勝手(食事室)という構成です。

スポンサーリンク

輪中農家の知恵・上げ舟

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・母屋にある「上げ舟」

◆輪中の農家の母屋にある「上げ舟」

正面玄関の軒下に吊るしてある「上げ舟」。

「上げ船」はすべての農家が持っていたそうです。

洪水の時家具などを乗せて、堤防まで運ぶために使ったそうです。

そんなに大きくないので、運び出せるものは多くはなさそうです。

輪中農家の知恵・上げ仏壇

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・上げ仏壇のミニチュア

◆輪中の農家の上げ仏壇のミニチュア

びっくりしたのは「上げ仏壇」という仕組み。

ミニチュアの模型によると、仏壇の上に木を取り付け、そっくり二階にあげるというのです!

仏壇の前の天井はすぐ取り外しができ、二階のはりから滑車で仏壇を上げる仕組みとのこと。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・上げ仏壇

◆上げ仏壇本物

実際に母屋にあがって確かめることに。

ロープらしきもの、見えてます。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・上げ仏壇、ロープが見える

仏壇の上に丈夫そうな木がついて、天井は開いています。

ロープが上の方までつながるのがわかります。

ものすごい仕掛けをしてあるのですね。。。。

これが仕掛けてあるのは、中流以上の農家だけだそうです。

母屋は上がって拝見できます

「農家の造り」を知らない世代も増えていますね。

私は母方の実家で幼いころ、ちょうどこちらの農家と同じような造りの家に遊びにいたのを思い出します。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・母屋の土間と田の字型の間取り

◆輪中の農家・母屋の土間と田の字型の間取り

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・母屋の座敷と掛け軸

◆輪中の農家・母屋の座敷と掛け軸

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・食事するところ

◆輪中の農家・食事するところ

向こうの土間に、煮炊きする台所(おくどさん)。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・お風呂

◆輪中の農家・お風呂

木を燃やして熱くするお風呂、五右衛門風呂。

子供の頃に経験あり、の私はなつかしさでいっぱい。

母屋には、北と南を障子にするという知恵もあります。

それは、川の流れが北から南になっているため、洪水の時流れてきたものが壁にぶつかって家が壊れるのを防ぐため。

川の流れる方向は取り外しのできる戸(障子)として、水が家の中を通り抜けやすくしてあるのです。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・井戸

◆輪中の農家・掘り抜き井戸

輪中の農家では「掘り抜き井戸」で水を得ています。

輪中地帯は木曽川・長良川・揖斐川が運んだ土砂が積み重なってできているところ。

その土砂の下には水を通さない粘土の層があり、その粘土層上にたくさんの水が溜まり、砂利の層の中を水が北から南に流れています。

この砂利の層に届く井戸を掘ると、地下の水が自然に吹き出してきます

ポンプでくみ上げるなどしなくても、お水はふんだんに使えたのですね。

 

スポンサーリンク

輪中の農家の「水屋」

「水屋」という建物も輪中の農家の知恵が詰まっています。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・水屋

◆輪中の農家・水屋

石を高く積み上げた「水屋」、いわゆる台所のような「水屋」ではないです。

水害を避けるための、貯蔵庫のような建物です。

 

「水屋」は、土間・座敷・倉庫・二階倉庫に分かれています。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・水屋の土間

◆水屋の土間

土間は味噌・醤油・梅干し・飲み水などを洪水に備えて蓄えたところ、味噌部屋とも。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・水屋の座敷

◆水屋の座敷

座敷は畳を敷き、長持ち・タンス・あんどんなどを備えて、水が長い間ひかない時に寝起きする場所。

輪中の農家(木曽三川公園の北ゾーン)岐阜県海津市・水屋の倉庫

◆水屋の倉庫

倉庫は、米・麦・切り干しいも・塩などの食料を、たわらや桶にいれて普段から備えておくところ。

二階倉庫は、「ほり込み」ともいい普段使用しない道具などを保管しておいたところ。

「水屋」という備えも、中流以上の農家はできたようですが、そうでない農家もあったようです。

洪水にも高波にも備えなければならない、川のそばで生きてきた人たちの苦労は大変なものなのですね。

水害に対する防御が進んだ今は、かなり安心して暮らせるようになってきましたが、工夫や知恵は忘れてしまわないように、知恵をつないでいけたらと感じました。

機会があれば行ってみてね。

園内には幼児向きの水遊び場、大型遊具、広場が⇒「木曽三川公園で水遊び(じゃぶじゃぶ池)/無料で楽しむ!遊具あり(岐阜県海津市)」

「輪中の農家」は木曽三川公園センターの北ゾーンにあります

岐阜県海津市海津町油島255−3 木曽三川公園センター




スポンサーリンク