先日、私たちの愛車「バネットバン車中泊仕様」に乗って、岐阜県にあるとっても大きなダム、「徳山ダム」に行ってきました。
実は、日本で一番大きな貯水量を誇るダムなんですよ!
動画も公開していますので、ぜひご覧くださいね!
今回の旅は、藤橋城や横山ダムに立ち寄って、道の駅「星のふる里ふじはし」で車中泊した翌日です。
道の駅の温泉で疲れを癒して、準備万端!
いざ、徳山ダムへ出発です!
徳山ダムってどんなダム?
徳山ダムは、岐阜県揖斐郡揖斐川町の、木曽川水系揖斐川の一番上流にあります。
独立行政法人水資源機構が管理している、とっても巨大な多目的ダムなんです。
何が「日本一」かというと、総貯水容量が6億6,000万立方メートルで、これはなんと琵琶湖よりも大きく、浜名湖の約2倍の大きさなんです!
ダムによってできた人造湖は、「徳山湖」と名付けられています。
この徳山湖、湛水面積(水の広さ)も13平方キロメートルあって、諏訪湖とほぼ同じくらいの広さなんですよ。
他にもすごいところがあって、ダム本体の体積も1,370万立方メートルで日本一!
堤高は161メートル(日本第3位)、堤頂長(ダムのてっぺんの長さ)は427メートルもあって、これは新幹線「のぞみ号」の16両編成(400メートル)より長いんです!
スケールが大きすぎて、想像するだけで圧倒されちゃいますね!
ダムの構造は、「中央土質遮水壁型ロックフィルダム」という頑丈なつくりです。
水を通さない粘土質の層を中心に、両側を砂利や岩で挟んで造られています。
徳山ダムの4つの大きな役割
徳山ダムは、一つのダムでたくさんの役割を担う「多目的ダム」です。
- 治水(洪水調節): 揖斐川は昔から洪水が多い「暴れ川」として知られていて、流域の治水は住民の皆さんにとって長年の願いでした。徳山ダムができることで、下流の洪水被害を減らすことができるようになりました。実際に、ダム完成後の大雨で洪水調節効果が見られたという報告もあります。
- 利水(水の利用): 岐阜県、愛知県、名古屋市の水道用水や工業用水として、私たち東海地方の生活を支える大切な水を供給しています。また、渇水時には川に一定量の水を流して、農業用水の確保や川の生態系を守る役割も担っています。
- 発電: 徳山水力発電所では、クリーンな水力発電を行っています。当初の計画より規模は縮小されましたが、今も大切な電力を生み出しています。
- 環境保全: 渇水時の流量維持や、横山ダムの堆積土砂をリサイクルして建設に使うなど、環境に配慮した取り組みも行われています。
このように、徳山ダムは私たちの暮らしに欠かせない大切な役割を果たしてくれていますね。
ダム建設の歴史と「消えた村」のお話
徳山ダムの計画が始まったのは、戦後の1957年とずいぶん昔のことです。
特に、1959年の伊勢湾台風で揖斐川流域に甚大な被害が出たことが、上流での治水強化のきっかけの一つになったそうです。
徳山ダムの建設は、計画から完成まで51年もかかる非常に長期にわたる事業でした。
そして、ダムの建設によって、かつて揖斐郡徳山村だった場所がダム湖に沈むことになったのです。
旧徳山村には8つの集落があり、約1,500人、466世帯もの方々が移転を余儀なくされました。
村が丸ごと水没するという前例のない事態だったため、住民の皆さんとの補償交渉はとても長く続き、激しい反対運動もありました。
ふるさとを失う悲しみや、ダムの必要性、公共事業のあり方など、様々な議論があったようです。
多くの住民の方が、将来の安定した生活をかけて交渉し、新しい場所での生活をスタートさせました。
唯一水没を免れた門入(かどにゅう)地区も、交通手段が途絶するため住民は移転しましたが、ダム完成後も戻って暮らす方や管理に通う方がいるそうです。
かつて徳山村で小学校の先生をされていた平方浩介さんは、愛するふるさとがダムに沈んだことについて、
著書で「日本一のムダ」と表現されたり、ダム湖周辺の道路建設の約束が果たされていないことについてお話されています。
ダムの必要性や、建設に伴う様々な問題については、今も様々な意見があります。
徳山ダムの完成は2008年5月。
本当に多くの方々の、長い年月をかけた事業だったんですね。
沈んでしまった村の歴史や文化を残そうと、移築された民家や、民俗資料が保存・展示されている場所もあります。
道の駅星のふる里ふじはしの「徳山民俗資料収蔵庫」にて保存展示されています。
●徳山民俗資料収蔵庫

徳山ダムは観光も楽しめる!
徳山ダムは、西濃地域の新しい観光スポットとしても人気があります。
ダム湖である徳山湖は、周りの山々に囲まれていて、四季折々の景色が楽しめます。
私たちが行った時も、湖面に山が映ってきれいでしたよ~?
春の新緑や秋の紅葉も素晴らしいそうです。
ダムの近くには展望台も整備されているので、ダムの巨大さを肌で感じることができます。
その壮大なスケールに圧倒されること間違いなしです!
写真撮影にもぴったりの場所ですね。
そして、ダムファンにはおなじみの「ダムカード」も、徳山ダム管理所で配布されていますよ!
ダムに行った記念に、ぜひゲットしてくださいね。
徳山ダムへのアクセスは、車が便利です。
私たちは道の駅「星のふる里ふじはし」から向かいましたが、周辺はカーブも多いので運転には注意が必要です。
また、ダム周辺にはガソリンスタンドがないので、来る前に必ず満タンにしておくのがおすすめです!
名古屋からも日帰り可能な距離ですが、私たちみたいに車中泊しながらゆっくり周るのも楽しいですよ。
寄り道&グルメタイム!
徳山ダムの迫力を満喫した後は、少し寄り道です。
まずは道の駅「夜叉が池さかうち」へ。
こちらでは、地元の特産品や手作りの民芸品がたくさんありました。
よしえさんの大好きな新鮮野菜もゲットです!
鹿肉を使ったジビエ商品も気になりました!
そして、お腹が空いたので、車中泊でお世話になった道の駅「星のふる里ふじはし」に戻ってランチタイムです!
ダムに来たらやっぱりこれでしょう!
「ダムカレー」ご飯の堤防にカレーのダム湖、見た目も楽しいですよね。
ゴロマルは唐揚げ定食を選んでいました。
ここで還暦ちゃん夫婦お楽しみの「マジカルチェンジ!」?
食堂に入る時は、いつも二人で違うものを頼んで、半分こするんです。
これも車中泊旅の小さな楽しみです。
ダムカレーと唐揚げ定食、どちらも美味しくて大満足でした!
まとめ
日本一の貯水量を誇る徳山ダム。その巨大なスケールや、治水・利水・発電といった重要な役割、
そしてダム建設によって水没したふるさとの歴史と、たくさんの物語が詰まった場所でした。
様々な困難や悲しみを乗り越えて完成したダムは、今、美しい徳山湖として私たちに自然の恵みと、考えるべき大切なことを教えてくれているように感じました。
観光地としても、その迫力や徳山湖の美しさは一見の価値ありです!
ダムファンの方も、そうでない方も、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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