もしもの災害に備えておきたい、そう考えてバンタイプの車を車中泊仕様にしています。
「避難所」はすでに身近なものになりつつありますが、「避難所」の印象は決してよいとはいえません。
プライバシーがない、暗がりで危険があるなど、避難所生活の経験談からは、心配ごともきかれます。
2024年の始まりが能登半島の地震ということで、より災害にも敏感にならざるをえません。
すぐに避難できるよう、また避難にあたって困ることのないよう、車の中の装備品をいっそう充実させました。
避難の期間は3日間から1週間と想定して、リストも作り確認しています。
最初に、車で避難する場合の避難用品の紹介、電気の確保の仕方、
そして停電だけ、断水を想定した備え、節水術についてもまとめてみました。
【車中泊避難】オール電化車中泊仕様の車を災害時の避難所に!備蓄品紹介【動画】
車で避難する場合の装備品
車で避難する場合は避難所にいるのとは違い、車から一歩外に出れば屋外です。
暑さ寒さの対策も必要になってきますので、その点も留意したいです。
車で避難する場合の、車内での備蓄と装備品をまとめました。
※装備品は⇒「首相官邸ホームページ災害が起きる前にできることのページ」を参考にしています。
車で避難する場合・3日間の装備品
我が家では3日分の災害用品は常時車の中にいれておき、外出したときでもいつでも活用できるようにしてあります。
まず、車で避難することを想定した大人一人分の装備品について。
<大人一人分・車中の備蓄品>
- 飲料水(長期保管可能なお水2リットル×3)
- 食事(長期保管可能なレトルトや缶づめ3日分、スプーン、はし、サランラップ)
- 生活用品:ばんそうこう、常備薬、マスク、軍手
- トイレ用品:携帯用トイレとペーパー・消毒薬
- 洗面用品:歯ブラシはみがき・ウェットティッシュ
- 懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器
- 衣類、下着、毛布、タオル
また真夏や冬には、季節に応じた対応が必要になってきます。
- 夏:扇子やうちわ・小型扇風機(電気が使えれば)・帽子
- 冬:ホッカイロ・毛布・保温ブランケット(アルミシート)
車で避難する場合・7日間の装備品
3日間ならなんとか我慢できても、それ以上になると、食事の面で特にストレスを感じやすくなるかもしれません。
食事内容を改善してつらさを乗り越え、長引く避難をのりきれるようにしたいものです。
火が使えれば、食事内容が改善できて健康面でもメリットがあります。
そこで簡単な方法が、カセットガスコンロの利用です。
温かい料理を作ったりお湯をわかすのにとても便利です。
7日間を想定した装備品には、飲料水や食事をその分加えたうえで、さらにこれらを準備しておくと心強いです。
- カセットコンロ・ガス、小さい鍋
- 乾燥した野菜、瓶詰め野菜
- 小型の浄水器(飲み水の確保のため)
避難が長引くと困ることの中に、野菜不足という体験者の話は多いです。
日持ちのする乾燥野菜や瓶詰めの野菜を備えておくと、体調管理にも役立ちます。
小型の浄水器は、公園の水や川の水、風呂の水などを浄水し、飲み水にすることのできるものです。
浄水器を使う事態はまずないとしても、あればどんな場合でも飲み水を確保できるという安心感があります。
我が家は「ソーヤーミニ」という片手におさまるサイズの浄水器を備えています。
ガスより電気を確保するのも一案
カセットガスコンロはとても便利であるものの、狭い車内で火を扱うにあたっては、換気の心配もあります。
そのためカセットガスコンロの代わりに、ポータブル電源を用意するのも一案です。
ポータブル電源は電気を蓄電するもので、家庭内でも使えます。
スマホへの充電、小型電化製品の利用などに使えるのであると便利です。
車での避難先を確認しておく
自家用車の中に装備品をまとめておき、どこへ避難するかを家族とあらかじめ決めておきましょう。
最もよいのは、やはり近くの避難所の駐車場です。
ただ事情によっては使えないこともありますから、第二第三の候補を決めておき、あらかじめ場所を確認しておくとよい思います。
次の候補地は、飲料水とトイレがある公園があげられます。
津波の心配がなければ平地で、山奥は、がけ崩れや道路の寸断があるかもしれないためやめた方がよさそうです。
普段からいくつかの公園とその駐車場をチェックしておきたいものです。
また非常の場合なので、大型店舗の駐車場や学校の運動場などが利用できるようになるかもしれません。
ガソリンの補充を忘れずに
車と装備品があってもガソリンが切れていてはどうにもなりませんね。
車で避難することを考えるのであれば、ガソリンが半分の量を切ったら必ず補充するようにしておきたいものです。
帰ってくる時にいつも満タンにして車庫に入れるというのが最も安心です。
我が家が実践している車の避難用品と電化製品
我が家では車の中に、常時3日分の避難用品を入れて走行しています。
車中泊ができるよう改造してあるので、常時布団も2人分のせてあります。
我が家の場合は電化製品が使えるようにソーラー発電をし、ポータブル電源での蓄電も行っています。
蓄電容量は全部で5000Wの電源を確保しています。
<我が家の車中の電化製品一覧>
- 家庭用冷蔵庫92リットル
- IHコンロ
- 電子レンジ
- 小型ファンヒーター(送風兼用)
- 電気ひざ掛け(冬用)
家族2人分ということもありそんなに大量でないため可能なのかもしれませんが、参考になさってください。
こちらの動画にまとめています。
ムリやムダをしない節水術・ローリングストック
節水術を身につけよう
水の供給がいつ再開されるか、給水車がいつ来るか不確かな状況では、限りある備蓄水の節約が大切です。
たとえば、こんな節水術でお水の節約に心がけたいです。
- 食事用の皿にラップを使えば、洗い物を減らすことができる
- 歯磨きの際は、洗口液を使用してブラッシングするのが良い方法
- 塩分が多くて喉が渇くような食べ物や、喉に詰まりやすいパンなどは、災害時の備蓄には適していない。飲み込みやすく、後で喉が渇きにくい食品を選ぶ。
ローリングストックでムダをなくす
ローリングストックは、備蓄品を常に新鮮で使用可能な状態に保つための方法です。
この方法では、家庭やオフィスで普段から使う物品や食品を一定量備え、それを日常生活で徐々に使い、使った分を新しいもので定期的に補充します。
このサイクルを続けることで、備蓄品が古くなるのを防ぎ、常に新鮮な状態を保つことができます。
災害時にも、備蓄品が賞味期限切れや劣化することなく、いつでも使えるようになっています。
大人一人の災害用食料の備え・水なし火なしの食品
電気が使えないお水が使えないという状態で、大人1人3日分の食料を確保しておきたい場合にどれだけのものが必要になるでしょう。
災害時の備蓄のためなので、常温で長期保存できるものを用意しておきたいです。
常温で長期保存可能ですぐ食べられるもの
常温で長期保存可能、すぐに食べられるものはたくさんあります。
- 缶詰
- レトルト食品
- ロングライフフーズ
- 無菌パックの商品
- レスキューフーズ
というカテゴリで、おかず類も増えています。
※レスキューフーズは火も水も使わず、20~30分ほどで温かい食事ができます。
おでんやハンバーグ、中華丼、牛丼など、おかずや丼物もあり、少々お値段がはりますが、
食事のバリエーションが増え、つらさを軽減できるかもしれません。
停電だけの備えで必要なもの
災害時、停電はよくある事態ですから、まずは灯りを確保しておく必要がありますね。
パナソニックさんが2021年1月に2,000人に行った、自然災害によって5時間以上停電を経験した人へのアンケート調査による、あってよかったもをみると、
停電を経験して実感. 準備または所持しておいてよかったもの
停電経験がある人のうち、「備えてよかったもの」は、以下のものです。
- 1位 「懐中電灯・ランタン」 58.0%
- 2位 「乾電池・充電池」 41.4%
- 3位 「レトルト食品・インスタント食品」 39.7%
まずは灯りの確保ですね。
懐中電灯・ランタンの灯り、そしてセットで乾電池・充電池を。
また停電がいつまで続くかわからないので、保存のきくレトルト食品・インスタント食品が必要になってきます。
次に、災害時に起こりやすいのが断水です。
断水に備えて用意しておきたいもの
大規模地震や水害などで広範囲にわたる被害がある場合、全ての家庭に水が供給されるまでには、
数日から1週間、場合によってはそれ以上の時間が必要になることがあります。
飲料用の水はもちろん、料理、トイレの使用、洗濯など、日常生活の様々なシーンで不可欠な水が使えないことに。
断水に備えて、まずは飲み水の確保をしておかなくてはなりません。
飲み水の確保はどれくらい必要?
一般的に、大人1人当たり1日に2~3リットルの飲用水が推奨されています(食物に含まれる水分も含む)。
十分な飲料水があれば、簡単に美味しいアルファ米を炊くことができるほか、粉ミルクを溶かすのにも使えます。
家族のためには、飲料水として1人当たり3リットル、そして洗濯、トイレ、歯磨き、食事の片付けなど生活用水としても家族人数分の3リットルずつを備えておくことが必要とされています。
まとめると、
<大人一人の水の備え>
- 飲料水:最低2リットル×人数分(できれば3リットル×人数分)
- 生活用水:最低2リットル×人数分(できれば3リットル×人数分)
飲料水以外(生活用水)の確保の仕方は?
飲料水以外の目的で使用される水は、新鮮である必要はありません。
東日本大震災では、避難所となった学校のプールの水や、バケツに溜めた雨水が使われました。
家庭では、浴槽に溜まった水も利用できるので、風呂を沸かす前に古い水を抜いておくことで、常時約150リットルの水を貯めておくことができます。
トイレが使えない!?なぜ?
災害時の断水は水が出てこないだけではありません。
大規模な災害では、水道管に損傷を受けるような災害になりかねません。
トイレが正常に機能しない可能性があり、水を汲んで無理にトイレを流すのは避けるべきです。
たとえ自宅のトイレが正常に見えても、流した水が配管の破損箇所から逆流する可能性があり、特に集合住宅では他の住戸に汚水が漏れる恐れがあります。
一方で、送電線の断線や計画停電の場合は、トイレを使うことができます。
これは、一般的な水洗トイレが水を流す際に電力を必要としないためです。
断水でトイレが使えないときの対応方法
◆携帯用ミニトイレ
断水が起きた際にも建物のトイレを利用できるよう、「携帯トイレ」を準備しておくのがおすすめです。
携帯トイレには各種ありますが、簡易で準備しやすいものをまず考えてみましょう。
家や建物のトイレ(洋便器)が使える状態であれば、
最初にポリ袋を設置し、トイレの便座に袋をかけてそして凝固剤を入れて、トイレとして活用するタイプが便利です。
用がすんだら袋をしっかりと結んでおきます。
災害発生後、最低3日分、理想的には7日分の携帯トイレを準備することが望ましいとされています。
1日にトイレを5回利用すると考えると、大人1人につき15個程度が必要になります。
「簡単トイレ」「非常用トイレ」などの名称で販売されています。
非常持ち出しリスト
避難所へ行く場合の非常持ち出しリストです。
国が推奨するリストから抜粋しています。
食料・飲料・生活必需品などの備蓄の例(人数分の用意を)
- 飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)
- 非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど(すぐに食べられるもの)
- トイレットペーパー、ティッシュペーパー・マッチ、ろうそく・カセットコンロ など
非常用持ち出しバッグの内容の例(人数分用意しましょう)
- 飲料水、食料品(アルファ米などのご飯、缶詰、ビスケット、チョコレートなどすぐに食べられるもの3日分)
- 貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
- 救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
- ヘルメット、防災ずきん、マスク、軍手、ブランケット
- 懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器
- 衣類、下着、毛布、タオル、ひもなしの靴
- 洗面用具、歯ブラシはみがき、使い捨てカイロ、ウェットティッシュ、携帯トイレ、消毒用アルコール、せっけん
※乳児のいるご家庭は、ミルク・紙おむつ・ほ乳びんなども用意しておきましょう。
※衣類は動きやすくパジャマと兼用できるものがよいです。
参考⇒「首相官邸ホームページ災害が起きる前にできることのページ」
災害用に車に装備を/3日分7日分リスト/電気の確保/避難所に行かない避難・まとめ
災害発生時、車に積んだ避難用品があれば、迅速に避難を開始できます。
特に、避難所に行かない自主避難を選択する場合、これらの用品は生活を支える大切な要素となるはずです。
我が家はバンタイプの車に避難用品をのせておき、いつでも出発できるようにしています。
車に積んだ避難用品は、定期的にチェックし、消耗品や賞味期限のある物品は新しいものに交換しておきます。
車で避難をとお考えの方は、事前の準備の参考になさってください。
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