入浴の前後には水分を補給するのがよいとされますが、いったい何分前と後がよいのでしょう?
「結論は、入浴前30分、入浴後はできるだけ早く」です!
でも「できるだけ軽い状態で体重をはかりたい」という人の中には、入浴の前も後も水分をとらない人がいるのでは?
それ、血液が濃くなって年齢があがると危険もあります。
忘れがちな入浴前後の水分補給。
- どうして入浴の前と後に水分補給が必要なのか
- 入浴前の水分補給でベストなタイミングと量
- 入浴後の水分補給でベストなタイミングと量
をお伝えします。
温泉ソムリエになってから、入浴前の水分補給の大切さをヒシヒシと感じているのです。
入浴(温泉)の前後に水分補給が必要な理由
「一日のうちで水分補給が必要なタイミング」というのがあります。
それは
- 朝起きたとき
- 食事中
- 運動時
- 入浴前後
- 就寝前
若くて健康なうちは、「水分補給」をあえて意識することはないかもしれません。
ところが年齢があがると、意識して「水分補給」を心がけないことには脳梗塞などの危険性が増してしまいます。
のどが渇いたとはっきりわかれば水分をとりますが、入浴前後は一日のうちでも忘れがちです。
入浴前後に水分補給がなぜ必要か?
入浴中には運動中と同じように、汗として体内の水分が失われます。
洗ったり湯につかっているので、どれくらい水分が出ていったのか自覚しづらいですね。
「一回の入浴で800CCの水分が体から抜ける」と温泉ドクターの早坂信哉先生。
脱水状態に近いのだそう。
体内の水分が不足すると、血液は濃くなりドロドロした状態に。
すると脳梗塞や心筋梗塞の危険が増します。
特に高齢の方の入浴中と入浴後の死亡事故が多くなっているのは、脱水症状が大きな原因とされていますよ。
入浴前の水分補給・タイミングと量
入浴前にのむ水分の量は、「絶対これだけ」という決まりはないですが、200~300CCは飲みましょう。
この量は、温泉旅館でお茶とお菓子が出されることからもふさわしい量といえます。
温泉旅館では主に温かい緑茶と甘いお菓子が出ますね。
甘いお菓子にも意味があるんですよ。
「入浴すると一時的に代謝が上がって、空腹だと低血糖になりめまいを起こして危険なこともある」のです(早坂先生)。
その危険をさけるためにも、30分ほど前にお菓子を食べておくといいのです。
入浴前の水分補給にベストなタイミング
そして入浴前の水分補給のタイミングですが、
ベストは30分前までです。
直前では水分が血液に回っていませんから。
30分前までに200~300CC。
甘いお菓子も同時にとるとなおよい。
入浴後の水分補給でベストなタイミングと量
そして入浴後にも、忘れずに水分をとりましょう。
なんといっても入浴中に800CCもの水分が出ていくのですから、お風呂上りは血液がドロドロになりがちです。
風呂上りは30分とか待つ必要はありません。
お風呂上りは、すぐにのんでOKです。
長風呂派の人なら、お風呂にペットボトルを持って入り水分補給するとよいですね。
年齢が上がると、のどの渇きさえ気づきにくくなるといいます!
入浴後はすぐにでも水分補給を。
必要だと感じる量を。
とる水分の温度は体温と同じくらいで
水分をとるときは、できるだけ体温に近い温度がよいですよ。
冷たすぎるのみものは、胃腸に負担をかけ体温を下げてしまいます。
水分補給のための飲み物の種類
お風呂は大量に汗をかきます。
その分の水分を補給するためには、「水」または「スポーツドリンク」が適しています。
お茶、紅茶、コーヒーなどカフェイン入りの飲み物はNGです。
理由はカフェインにあります。
カフェインは利尿作用があるので、飲んだ分以上の水分を尿として排出してしまうからです。
また汗の成分は、水以外にも塩分などの複数のミネラル(電解質)で構成されています。
なのでこれらを補給できるスポーツ飲料は適しています。
ただ栄養補給は食事でもできるので、スポーツ飲料にこだわることはないと思います。
入浴前30分と出た後はなるべく早く水分をとる! |
ペットボトルのお水を脱衣所に置いておくと、忘れなくていいですよ!
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