温泉の中でも「美人の湯」といわれる温泉をよくみかけませんか?
温泉にはいるだけで美人になる?なんて嬉しい効果ですが、単に美肌効果のことを言っているような。。。
ちょっとあいまいな「美人の湯」と「美肌の湯」の違いについて、温泉ソムリエが豆知識を伝授します!
「美人の湯」とはどんな意味?
「美人の湯」というのは、温泉の成分の作用によって肌が美肌になる温泉をいいます。
肌が美肌になるのですから、「美人の湯」=「美肌の湯」ということです。
もう結論でちゃいましたね。^^
「美人の湯」といわれる温泉に入ると、美人になれるというわけではなかったのですね。
「美人の湯」を決める温泉成分
各地にある通称「美人の湯」は、以下のような特徴がある泉質です。
乳化作用があるため、肌の角質を取り除く・毛穴の汚れをとる。
そのため肌がきれいになる。
ツルツル!白くなった!といった実感が得られるのが、美人の湯ということですね。
それでは温泉の成分としては具体的にどんな泉質なのか。
それは
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この三つの泉質を「三大美人泉質」とよんでいます。
「美人の湯」よという温泉は、このいずれかの泉質がある温泉なのです。
「四大美人泉質」もあるよ
三大美人泉質に、もうひとつ「美人の湯」といえる泉質があります。
それはpH7.5以上の弱アルカリの温泉です。
肌がツルツルする効果があるので、「美人の湯」の仲間といえます。
pH7.5以上の弱アルカリの温泉は、けっこうたくさんあるので、「美人の湯」をうたっているはずです。
「日本三大美人の湯」
さて、「日本三大美人の湯」の話題にしましょう。
「日本三大美人の湯」はどこでしょう?
これは以前からよく耳にすると思います。
- 川中温泉(群馬県)
- 龍神温泉(和歌山県)
- 湯の川温泉(島根県)
誰が決めたのか、出典は不明です。
最初に「美人の湯」=「美肌の湯」といいましたね。
そこで次は「日本三大美肌の湯」について、それはどこでしょう?
「日本三大美肌の湯」
中央温泉研究所と藤田聡さんによる選定によると「日本三大美肌の湯」は、
- 嬉野温泉(佐賀県)
- 斐乃上温泉(鳥取県)
- 喜連川温泉(栃木県)
泉質の特徴でみてみると、
嬉野温泉の泉質
嬉野温泉は、重曹泉(ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉)という泉質で、クレンジング効果のある炭酸水素塩泉なのです。
HPによると「皮脂や分泌物を乳化して洗い流し、湯上りはまるで一皮むけたようなつるつるスベスベの肌に!」なるとなっていますよ。
斐乃上(ひのかみ)温泉の泉質
旅館の説明には、「美肌効果が高く、湯上りの肌はビックリするくらいツルツル!!」とあります。
pH9.9のアルカリ性単純温泉です。
源泉の開発は昭和60年代だそうで、そう古くからあった温泉ではありませんね。
喜連川(きつれがわ)温泉の泉質
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、お肌がツルツルする効果があります。
昭和56年(1981年)に源泉を開発、ここも古くからの温泉地ではありません。
「美人」や「美肌」という言葉が気になってしまいますが、温泉の効果はその場で肌がきれいになるだけではありません。
温泉地に行くだけでリラックスした旅行気分になれますし、ストレスをいっとき忘れることができます。
美味しいものを食べたり、ゆったりくつろげるなども手伝って、体調がよくなるということもあります。
新陳代謝が自然と高まる、そして美肌が促進されるということも当然あります。
「美人」「美肌」にこだわらなくても、「温泉に入りに行く」だけで「美肌」に近づくといえるのです。
そして注目したいのは、特別な温泉地まで行かなくても、日本にはpH7.5以上の弱アルカリの温泉が数多く存在することです。
弱アルカリ性の温泉は、上でも紹介したように四番目の「美人の湯」です。
「単純温泉」と呼ばれる泉質の温泉の多くが「弱アルカリ性」です。
その「単純温泉」が、日本の温泉には一番多いので、近くでも「弱アルカリ性の温泉」=「美人の湯」がきっと見つかるはずですよ。
まずはそうした身近な温泉から堪能するといいですね!
(温泉ソムリエ・よっちゃん)
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