紀伊半島の南端「紀伊大島」の観光名所、「トルコ記念館」と「樫野崎灯台(かしのざきとうだい)」へ行ってきました。
本州の最南端の「潮岬」からは、車でくしもと大橋を通じてすぐ近くです。
「ジオパーク」に認定された素晴らしい景観あり、トルコの異文化交流ありの名所で、駐車場や食事も可能。
樫野崎灯台で管理人さんの熱弁を伺うこともでき、ここまで足をのばして本当によかったです。
紀伊大島の観光名所
紀伊大島は串本町の沖約1.8キロ、周囲は約28 km の島。
メインの観光名所は、
- トルコ記念館
- 樫野崎灯台
他に「トルコ軍艦遭難慰霊碑」「 アタテュルク像」 「魚見台」「 灯台旧官舎」が駐車場の地図で案内されています。
いずれに行くにも駐車場は同じところを利用します。
トルコ記念館と樫野崎灯台の駐車場
◆観光駐車場とトイレ
紀伊大島の観光用には無料駐車場があり、84台分、平面駐車場です。
施設管理棟みたいな建物が、異国情緒あふれるおトイレ。
11月中旬ですが、赤いハイビスカスがまだ咲いています(椿も咲いています)。
◆無料駐車場案内図
トルコ記念館・歴史
◆トルコ記念館の外観
「トルコ記念館」は和歌山県紀伊大島にある記念館で、日本とトルコの友情を象徴する場所です。
この記念館の背景には、1890年のエルトゥールル号遭難事故という歴史的な出来事があります。
エルトゥールル号はオスマン帝国(現在のトルコ)の艦船で、日本への友好訪問を終えた帰路、台風に遭遇して紀伊大島近海で遭難しました。
この事故で多くの乗組員が亡くなりましたが、日本の地元住民や政府の救助により、69人が生存することができました。
トルコ記念館は、この事故を記念し、日本とトルコの友情を讃えるために設立されたものです。
記念館内には、エルトゥールル号の模型や遭難に関する展示物、日本とトルコの友好関係に関する資料などが展示されています。
また、記念館の近くにはエルトゥールル号の乗組員のための慰霊碑もあり、これらの施設は日本とトルコの長い友情の象徴となっています。
トルコ船海難事故の経緯と友好の絆
◆トルコ記念館の内部 展示
内部には資料の展示と事故現場の岩を見ることができました。
ここは映画「海難1890」の元の話となったエルトゥールル号遭難事件のあったところ。
◆トルコ記念館 エルトゥールル号日本派遣の経緯
明治23年に日本に明治天皇に拝謁後、帰路の途中、熊野灘で台風にあう。
強風にあおられ串本町大島の樫野崎沖で座礁 、587名もの尊い命が犠牲になるという惨事が。
断崖から救い出された人たちが、住民の献身的な看護で69名の命が救われた。
このことはトルコの教科書にも記載されされるほどで、長く語り継がれているそうです。
日本人はあまり知らない出来事ですが、トルコの人にとっては串本はつとに有名だそう。
◆トルコ記念館から事故現場が見えるように
資料館の窓から事故現場の岩が見えます。
◆トルコ記念館テラスからも事故現場がわかるように
テラスにも事故現場がわかるようになっています。
事故現場は非常に穏やかという快晴の今日の海でさえ、岩にあたる波しぶきで白くけむっていますから、台風の強風はいかばかりか。
灯台の旧官舎の管理人さんが、おととい、昨日と波が荒れていたので、記念式典と灯台の開放はしていなかったということでした。
◆トルコ記念館 船の乗組員の人形
船に乗り組んでいたトルコの方たちは、がたいが大きく背が高いです。
日本とトルコの合作映画「海難1890」(2015年制作)にその真実が描かれています。
トルコ記念館所要時間
トルコ記念館そのものの見学時間は、約30分から1時間。
95年後に日本人が助けられる
トルコ船の遭難で多くのトルコ人を助け送り届けたことで、日本のことは語り継がれるようになりました。
その後95年たった昭和60年(1985年)イラン・イラク戦争でイランの上空を飛ぶ飛行機を撃墜する声明がだされ、日本人が帰国できない状況に。
トルコ航空の2機が日本人215人をのせてイラン領空を抜け出して助けてくれました。
在イランのトルコ大使が計らってくださったそうで「トルコ人なら誰でもエルトゥールル号遭難事件の際にうけた恩義を知っています。ご恩返しをさせていただきましょう」と日本人をトルコ機で帰国させてくれたのです。
このことについては全く知りませんでしたが、竹田恒泰さんの「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」という著書に詳細がのっていました。
日本とトルコとの間には、経済、科学など様々な分野で協力を進めていて、特に観光、食文化、アニメなどの分野での交流が活発だそうです。
トルコ記念館・料金時間
- トルコ記念館営業時間:9時から17時
- 定休日:年中無休
- 料金: 大人 500円、小学生未満 250円団体割引、JAFカード会員割引あり
樫野崎唐灯台は日本最初の灯台
◆真っ白な樫野崎灯台
紀伊大島の「樫野崎(かしのざき)灯台」は青い海をバックに岬の果てに建っています。
◆樫野崎灯台展望台から・海と打ち寄せる波
展望台に上がると、島に打ち寄せる波のしぶきで、海岸沿いは霧のようにけむり、太平洋(熊野灘)が水平線を描いています。
樫野崎灯台と旧官舎
◆樫野崎灯台の入り口と旧官舎
「樫野埼灯台」は 日本で最初に設計された石造りの灯台。
慶応2年5月に徳川幕府がアメリカ・イギリス・フランス・オランダと結んだ江戸条約で8か所の灯台整備をすることが定められ、樫野埼灯台はその一つ。
明治3年6月10日に点灯開始し、日本最初の回転式灯台。
灯台は昭和29年に大規模な改築がされている。
旧官舎は石造平屋建、寄棟造(よせむねづくり)で当時のまま。
この日は「150年記念」で無料で公開していたところ、パンフレットを購入したら、管理人さんが旧官舎の歴史を熱心にお話くださいました。
20代後半の昭和天皇が行幸されたときの様子や石の壁に木目を描いていること、灯台設計の図面や道具などの展示品について。
通常は100円の入館料のようです。
樫野崎灯台・旧官舎 所要時間
所要時間は、樫野崎灯台では約30分、旧官舎見学約30分ほど。
樫野崎灯台・料金時間
- 樫野崎灯台旧官舎:9時から17時
- 樫野崎灯台展望台:8時半から17時
- いずれも無料(旧官舎100円のときもあるみたい)
付近の食事(ランチ)につて
◆無料駐車場にあるカフェとメニュー
駐車場にあるカフェでランチ(食事)があり、トルコの有名な家庭料理の一つ「ケバブライス」「チキンケバブライス」や 「でっかいおにぎり」などのメニューが。
トルコ料理はそうそういただく機会がないので、ランチタイムを見計らってお出かけもいいですね。
◆トルコ記念館そばにあるトルコの民芸品、トルコアイスを売るお店
トルコの民芸品やトルコアイスのあるお店もありますよ。
紀伊大島のそのほかの観光スポット
トルコ軍艦遭難慰霊碑・トルコ大統領像
◆トルコ軍艦遭難慰霊碑
すぐ近くに「トルコ軍艦遭難慰霊碑」や
◆トルコ共和国初代大統領アタテュルク像
灯台の手前には「トルコ共和国初代大統領アタテュルク像」もたっています。
キャンプ場あり
◆駐車場奥にあるキャンプ場
無料の駐車場の奥には、キャンプ場あります(大人1500円小人500円)。
近くの観光名所・海金剛(かいこんごう)
◆海金剛
息をのむほどの絶景といわれる「海金剛」は、トルコ記念館から少し南にあります。
「海金剛」は、和歌山県田辺市にある絶景スポットで、白い砂浜と透き通った海水、そしてその周囲の豊かな自然により、一年を通じて訪れる観光客に大変人気のあるスポットです。
海金剛の目を見張る特徴は、海岸線に沿って立ち並ぶ巨大な白亜の岩肌です。
これらの岩肌は天然のモニュメントのように見え、特に朝日や夕日に照らされると美しい景色を作り出します。
ここから「海金剛」という名がついたとも言われています。
透明度が高く豊かな海洋生物の種類から、マリンスポーツ愛好家にとっての楽園となっています。
海金剛はその自然美と海岸の壮大さから「西の天然記念物」とも称されていますから、自然愛好家や風景写真愛好家から高く評価されています。
またの機会にぜひ行ってみたいです。
- 駐車場:あり(無料)40台
トルコ記念館と樫野崎灯台/駐車場や時間/食事/紀伊大島の観光(和歌山県串本町)まとめ
紀伊大島の東の端にある「樫野崎灯台」や「トルコ記念館」へは無料駐車場にとめて一度に見学できます。
ひきつけられるように行った観光名所ですが、大自然の雄大さや美しさを目の当たりにでき、とても気持ちが安まりました。
映画「海難1890」は近いうちに観てみたい。
天気予報を数日前から確認して、風のない天気の良い日に行けてよかったです。
秋の深まりを感じる時期でしたが、夏の花ハイビスカスと冬の花椿が一緒に咲いているのには驚きました。
このあと「橋杭岩」をみて、那智の大滝へ。
「橋杭岩」はあまりにも奇岩!ここからの日の出が素晴らしいみたいです。
<関連ページ紹介>
◆那智の滝の観光
◆道の駅 くしもと橋杭岩 車中泊は・奇岩からの日の出
※2020年11月15日(日)訪問 20230708更新
和歌山県東牟婁郡串本町樫野1025−26
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