西馬音内盆踊り(にしもないぼんおどり)は、日本の伝統的な祭りで、700年以上の歴史を持ちます。
この祭りでは、静かで優雅な動きを伴う踊りが行われ、手指を大きく反らすのが特徴。
甚句の歌詞や節回しは哀調を帯び、亡者踊りの側面もあります。
日本三大盆踊りとして、また2022年にはユネスコ無形文化遺産となった誇らしい盆踊り。
西馬音内盆踊りの豊かな歴史と独自の要素に触れながら、伝統と文化が息づく祭りの魅力を堪能してみませんか。
機会をつくってぜひ行ってみたい夏の旅行先として、2024年の日程や踊りの衣装、お囃子のこと、アクセス方法などを紹介します。
西馬音内盆踊り2024・日程場所
令和6年の西馬音内盆踊りは、通常通り開催予定です。
日程は3日間
毎年8月16日~18日の三日間に開催されます。
令和6年も8月16日から18日までです。
盆踊りの時間
- 8月16日・17日:19:30〜22:30
- 8月18日:19:30〜23:00
昨年同様の時間となっています。
開催場所と雨天の場合
- 開催場所:羽後町西馬音内本町通り
- 雨天の場合:西馬音内盆踊りは羽後町総合体育館で行われます
秋田県雄勝郡羽後町西馬音内本町通り
有料観覧席
西馬音内盆踊りの期間中(8月16日〜18日)会場となる西馬音内本町通りには、有料の観覧席が設置されます。
※予約は終了しています
- 正面マス席:1マス(定員3人) ¥10,000円(1日につき12マス)
- そ で 席:1 組(定員4人) ¥10,000円(1日につき20組)
西馬音内盆踊り交流会(無料)イベント
期間中の三日間、無料で開催されるイベント。
生のお囃子による西馬音内盆踊りの実演と歴史や文化の紹介。踊りの体験もできます。
- 期間:8月16日~18日
- 時間:14:30~16:00
- 場所:コミュニティセンター 町民ホール
※コミュニティーセンターでは、昔語り口演や藍染・端縫い展なども開催予定となっています。
西馬音内盆踊りの衣装と踊り方・歌詞
西馬音内盆踊りの衣装の特色
西馬音内盆踊りの衣装は、手絞りの「藍染浴衣」と「端縫い衣装」で踊ります。
踊り手は、編み笠や彦三頭巾で顔を隠しています。
藍染浴衣は百数十年前からのものもあり、手仕事で好みの柄を出した趣のある柄が伝わっています。
腰から下げた赤いしごきが踊りの動きによって乱舞します。
端縫い衣装は当時貴重であった絹の着物をつなぎ合わせたもので、配色や柄を考慮した、女性に代々伝わる踊用の着物です。
配色のルールは、袖口と裾を同じ柄の布にし、左右は布を対象に配置します。
踊り方の特徴・音頭
西馬音内盆踊りでは、寄せ太鼓に続いて「ヤートーセー ヨイワナ セッチャ」という掛け声で囃子が始まり、朴とつな地口(歌詞)に囃されながら踊ります。
踊りは手の振りと足さばきが静かで優雅な動きをし、手指を大きく反らすことが特徴です。
がんけ
西馬音内盆踊りには、「亡者踊り」の要素も含まれており、甚句の歌詞や節回しには哀調が漂います。
踊りのテンポは音頭よりも速く、回転する動きも取り入れられます。
踊りには一番と二番があり、二番では左手で人さし指を立て、たもとを握るなどしなやかな振りが加わります。
この踊りの名前には、以下のような由来があります。
- 「雁形」:飛ぶ雁の姿を連想させる踊りの形から名付けられました。
- 「勧化」:仏教からきた言葉で、盆踊りを通じて教化や啓発を促す意味を持ちます。
- 「願生化生の踊り」:現世の悲運を悼み、来世の幸運を願う踊りの中に込められた意味が含まれています。
以上のように、西馬音内盆踊りは様々な要素や意味を持つ踊りであり、その独自性と深い文化的な背景が魅力となっています。
お囃子の陣容
西馬音内盆踊りでは、盆踊り会館の二階の露台に設けられた櫓の上でお囃子が演奏されます。
お囃子は笛、大太鼓、小太鼓、三味線、鼓、鉦などの楽器が使われ、地口や甚句の歌い手も参加します。
囃子方と踊り手の息がピッタリ合うと、盆踊りの雰囲気が一層盛り上がります。
西馬音内盆踊り・歴史と起源
西馬音内盆踊りの起源は、約700年以上前の時代に遡ります。
盆踊りの起源
伝承によれば、修行僧である源親が「豊作祈願の踊り」として踊りを広めたとされています。
この踊りは、豊かな収穫を祈願する意味を持ち、農作物の豊作を祈る伝統的な行事として行われていました。
さらに、約400年前の時代には、西馬音内城主である小野寺一族が戦いで滅んだ後、家臣たちが彼らを偲びながら行う「盆供養の踊り」という別の踊りが存在しました。
この踊りは、亡くなった人々を供養する目的で行われる特別な踊りでした。
これらの伝統的な踊りが、時間の経過とともに融合し、現在の西馬音内盆踊りが形成されたと言い伝えられています。
現在の西馬音内盆踊りは、豊作への祈願と亡くなった人々への供養を結びつけた祭りとして、地域の人々によって大切に守り続けられています。
西馬音内盆踊り ユネスコ登録
昭和十年(1935)の東京での始めての公演をきっかけにして形式が整えられ、昭和五十六年には高い芸術性を有する文化として国の重要無形民俗文化財に指定されました。
伝統の技はしっかりと受け継がれ、磨き上げられ、新たな歴史を刻んでいきます。
2022年11月30日には、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。
これは、お囃子に合わせて踊る日本の民俗芸能「風流踊」の一部です。
西馬音内盆踊りは衣装だけでなく、にぎやかで勇ましい野生的なお囃子と、優雅で流れるような美しい踊りの不思議な調和が特長。
◆ABS秋田放送
屋台や出店はある?
西馬音内盆踊りの期間には、毎年本町通りに屋台がでます。
定番のイカ焼き・たこ焼き・クレープなどがそろいますが、数はそんなに多くはありません。
屋台のほかに、地元商店街が出店して盆踊りを盛り上げています。
地元の木村酒造さんが限定のお酒を出すそうですから、ご賞味あれ。
屋台の出店時間はお昼前ごろからとなっています。
アクセス方法・駐車場
アクセス方法
◆公共交通機関で行く場合
JR湯沢駅から路線バスで向かいます。羽後交通バスに乗り換え約30分、JA西馬音内バス停で下車します。
◆車で行く場合
秋田自動車道湯沢ICから車で17分(カーナビのセットは「西馬音内本町通り」がおすすめ)
駐車場(臨時駐車場)
盆踊り期間中は、町役場敷地内などの会場周辺(徒歩3分~10分圏内)に臨時駐車場が設けられます。
利用にあたり、環境整備協力金として乗用車1台につき1,000円の負担を。
また、駐車券(協力金領収書)を提示することで、一時的に外出が可能です。
駐車場は午後1時より使用でき、20:00~21:00頃には満車になることが多いということです。
車両の交通規制について
西馬音内盆踊り期間中、会場中心部は16:00~23:00まで、会場周辺部は18:00~23:00までの時間帯で車両の交通が規制されます。
なお、詳細に関しては変更となる場合があるため、時期が近づきましたらお問い合わせください。
盆踊りのときの宿泊施設について
羽後町内の宿泊施設は数件しかなく、収容人数も全体で約200人程度と限られています。
盆踊りの時期は予約が非常に早い段階で埋まってしまうため、町内での宿泊確保は困難です。
遠方からの方は、隣接する湯沢市や横手市などに宿泊することが一般的ですが、これらの地域でも近づくにつれて満室となる可能性があります。
宿泊施設をお探しの場合は、早めの検討をおすすめします。
羽後町の特産品は何がある?
【あきたこまち】
羽後町産の「あきたこまち」は、出羽丘陵から湧き出る清らかでおいしい水と家畜の豊富な有機肥料を使用して栽培された高品質なお米です。
ほのかな甘みと嚙み心地の良い適度な粘りがあり、冷めても美味しく、どんな料理にも合います。
パッケージにはイラスト作家・西又葵さんによる美少女イラストが描かれており、人気があります。購入は道の駅うごやJAうごオンラインショップなどで可能で、通年で入手することができます(新米は10月初旬頃から入荷)。
【羽後牛】
「羽後牛」は、「あきたこまち」の稲わらと高品質な配合飼料を与えられ、生産者の技術と豊かな自然環境で育てられた黒毛和牛のことです。
年間の出荷量は限られており、非常に希少な高級ブランド牛として知られています。
【スイカ】
羽後町の内陸丘陵地域の気候の特徴である昼夜の寒暖差が大きい環境で育ったスイカは、甘くみずみずしく美味しい特産品です。
特に「光センサー夢あきた」という光センサー選果施設で厳選されたスイカは、糖度や熟度の保証がされており、品質の高さが評価されています。
【きゅうり(通称:ブラック)】
「ブラック」とも呼ばれる特別なきゅうりは、流通過程で黒い箱に入れられることからその名がつきました。
厳格な品質管理のもと、曲がりのないきゅうりだけが出荷されます。
東京大田市場でも「超一流」と評価され、全国のきゅうりの相場を決定する指標となっている最高級品です。
【ふくたち】
「ふくたち」とは、秋に種を蒔いた白菜の苗が冬の間に越冬し、春に成長して「とう立ち」と呼ばれる姿に変化する特別な野菜です。
この過程で苗は強い甘みを蓄えます。収穫時期は短く、地元以外ではあまり出回らない幻の野菜として知られています。
白菜とはまったく異なる風味と食感を楽しむことができます。
西馬音内(にしもない)盆踊り日程2024場所/衣装/踊り方/ユネスコ歴史・まとめ
700年もの歴史をきざむ秋田の西馬音内盆踊りは、衣装だけでなく、にぎやかで勇ましい野生的なお囃子と、優雅で流れるような美しい踊りの不思議な調和が心にひびきます。
夢と幻の世界へいざなわれるような曲調に、うっとり時間を忘れて見入ってしまいます。
美しい西馬音内の風景と美味しいお米や料理に癒される旅となるこでしょうね。
お買物は道の駅「うご端縫いの郷」によってみてください。
24時間使えるコインシャワーもありますよ。
問い合わせ先:TEL:0183-55-8635 羽後町観光物産協会 道の駅うご内(事務所2階)
より詳しい案内は⇒「西馬音内盆踊り総合案内のページ」
<関連ページ紹介>
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