◆伊吹山展望テラス 琵琶湖に沈む夕陽
滋賀県と岐阜県にまたがる伊吹山は、標高1,377mで夏の日中は20℃~22℃と涼しいところです。
夏季に、夜間特別営業が行われていて車中泊が OK となっています。
涼を求めて、またドライブウェイから山頂への絶景を見てみたいと、車中泊してきました。
ドライブウェイの連続営業時間や料金、夜間滞在可能日などがホームページでも公表されていますが、
実際はどうなのか、トイレ事情や食事できるところ、混雑具合、山頂への登山ルートなど、体験したことでわかったこを、詳しくお伝えします。
夜間営業の期間は9月1日までですが、これからお出かけの参考にどうぞ。
伊吹山の夏季夜間営業の時間や期間・混雑状況
◆伊吹山 山頂駐車場(お盆期間)
夏季夜間営業の時間・期間
伊吹山の夏季夜間特別営業の日程は、7月と8月の金土祝日、お盆の期間です。
ドライブウェイが連続営業する時間帯は7月5日金の8時から7日の日曜日までの20時まで、というように金土日またお盆の期間という日程で特別営業となっています。
7月8月の他の日は早い日は午前3時から遅い日は午前8時からドライブウェイが開き、午後8時または9時に閉鎖となります。
車中泊できない期間があるので間違えないようにしたいですね。
夏季夜間営業の混雑状況
夏季夜間営業の混雑状況については、ホームページで現在の混雑状況がアナウンスされています。
直前に調べてみるのが一番いいのですが、私たちは出かけようと思ったお盆の時に夕方4時半に駐車場がいっぱいのため、ドライブウェイが閉鎖されました。
お盆の初め頃のことです。
これをヒントに、お昼ご飯を済ませた人たちが帰る時間を見計らって、午後2時頃にドライブウェイに入るよう目指しました。
お盆の真っ最中8月14日に車中泊。
車の出入りは非常に頻繁に夜遅くまでありました。
昼間は9割ぐらいの混雑状況でしたが入山が閉鎖されるということはありませんでした。
夜間も7割から8割ほどの状況だったと思います。
そして翌日朝方7時から9時頃に帰って行く車が多くあります。
午前10時ともなるとまた非常にたくさんの車が駐車場に押し寄せてきましたが、15日も入山制限がされることはなかったようです。
昼間の駐車場の混雑具合はやはり8から9割程度。
とりあえず山頂駐車場まで来て食事をしたりアイスを食べたりという方達がある一方で、
山頂までの軽登山を楽しむ人たちも非常に多かったです。
伊吹山星空観望会はいつ?
7月及び8月の金土祝日そしてお盆の期間に、「星空観望会」というのが開かれています。
場所は山頂駐車場の北側(大型バス駐車場)の一部が星空観賞用のスペースとなります。
レジャーシートを持参して星空観賞します。
日程は夜間滞在可能日の日没後で19時から19時30分頃、90分程度の時間、星空の生解説を行ってくれます。
参加は無料で天候不良時は中止となります。
ちなみに私たちが出かけたお盆の期間は昼間は晴れていたものの、観賞の時間帯は雲がかかったため2夜とも中止となりました。
山の天気はとてもよく変化するので、星空鑑賞ができればとても幸運だと思います。
伊吹山ドライブウェイの料金と時間
◆伊吹山ドライブウェイからの景観
伊吹山ドライブウェイの利用料金は往復で3140円(税込)。
JAF 割で2900円になります。
入場ゲートで料金を現金で支払い、帰る時のゲートではそのまま通過となります。
そのため連泊するということもできるということになるのかも。
伊吹山は車中泊で連泊できるのか?
山頂の駐車場まで一気にかけあがって、下界を見下ろすと、それはもういい気分。
山々の峰の稜線がくっきりと刻まれる風景は、まさに天空にあがってきたといえます。
できるだけ平らな地面の場所を探して、山側のテントを張れるところに落ち着きました。
そこで隣になった方から声をかけられ、情報交換し合ったところ、
お盆の終わりの18日までいるつもりのようなことを、ちらっと話されるのです。
お一人様でのんびりと数日間過ごされるようなのです。
その方は、伊吹山での車中泊体験が過去にも何度かあるそうですが、今年は初めてとのこと。
連泊しても問題ないですよねと念を押そうかなとも思ったのですが、私たちも一応2泊の用意をしてやってきました。
伊吹山ドライブウェイが24時間利用できる期間はお盆の期間は数日間続きます。
7月8月の夏季特別期間の間には、週末は2連泊することもできるのではないかと思いました。
山頂にはお風呂の設備がありません。
汗をかくので何日もいるのはちょっとどうかと思いますが、翌日もまったりのんびりし、
山頂へもう一度別ルートで登山してみたりして、夕日を再度堪能したいなと思って過ごしました。
連泊した翌日、陽が高くならないうちにドライブウェイを下りました。
ドライブウェイの出口はフリーパスです。
ゲートが開いてさえいればいつ出口から出ても問題ないようです(いつ入ったかというカウントはされていませんでした)。
伊吹山山頂の駐車場・テントが張れるところ
◆夜間特別営業日のテント利用について
伊吹山山頂の駐車場では、張る一部の場所でテントを張ることができます。
テントを張ることができるのは谷側の部分と、山に面した部分(山頂側)です。
上の地図を参考にしてください。
またテントが張れるのは、駐車したマイカーに隣接する1駐車区間内のみとなっています。
アスファルトのためペグの打ち込みはできません。
また焚火やバーベキューは禁止です。
山頂と山頂駐車場の気温
◆伊吹山の山頂からの景観 滋賀県方面
山頂の駐車場には温度表示があります。
8月のお盆の時に、日中22℃または23℃でした。
朝は17から18°cになっていたと思います。
下界の36度の気温から比べてみれば、雲泥の差とはこのことです。
カラッとした爽やかな風が吹き抜けてとても気持ちがいいです。
ガスがかかったり雨雲に覆われると、途端にひんやりとしてきます。
晴れていれば、日差しが暖かく清々しい眺望が見下ろせます。
1日中半袖で山頂駐車場付近は過ごせますが、そこから登山して山頂まで上がるとさらに100m 以上の標高差があるため、より涼しさが増し長袖を着ていた方が良いと思います。
トイレ事情・料金
◆伊吹山山頂駐車場 トイレ
トイレは山頂駐車場に男女別の大きなトイレがあります。
◆伊吹山 山頂駐車場のトイレ 男子
男子用の個室も多いようですよ。
また女性用も12室ほどあったと思います。
トイレが混雑して使えないということはありませんでしたが、それでも観光バスが来る時間帯などは混むかもしれません。
協力金として1人100円お願いしますとのアナウンスがあります。
◆伊吹山山頂のトイレ
またトイレは山頂にもあります。
山頂のトイレは駐車場のところほど広くはありませんが、数人分ずつは利用できるようになっています。
2日間お邪魔しましたが、トイレットペーパーがなくなることなく追加がされていました。
また夜9時頃までは駐車場のトイレの入り口に黄色いランプが点灯されていて、注意喚起されていたのはよかったです。
駐車場に街灯はないので、小さな足元用のライトがあると安心です。
山のお水はとても大切
◆伊吹山山頂駐車場のトイレの給水
伊吹山ではトイレのお水は全てふもとから運び上げています。
1日に2回ぐらいと思いますが、黄色い大きなタンクをトラックで運び上げていました。
十分にお水が蓄えられていない時は、手洗いの水が出なかったりトイレの流す水が出なかったりと、一時期不便がありました。
トイレの流すところは、便器の水をレバーで水を貯めたり流したりするタイプで、勝手に水がたまるわけではないので、排泄する時に確認した方がいいなと思いました。
初めての人は戸惑うかもしれません、女子トイレの方は説明書きがなかったので、不潔になってる場所もありましたっけ。
水を「ためるレバー」で便器に水をためてから、用をたす、そして「流すレバー」で流します。
◆伊吹山の山頂のトイレの水は雨水
山頂のトイレは雨水を利用しているとのこと。
貴重なお水ですから、必要な分だけを使います。
車中泊の夜の状況・混雑や騒音
◆伊吹山山頂駐車場
駐車場は平か?傾斜は?
山頂の駐車場は600台止められる広さがあります。
駐車場の手前側は、やや傾斜があり、短時間止める分には全く問題がありません。
ですが車中泊しようと思えば、駐車場の中ほどより奥の場所が平たくて止めやすいです。
展望台やスカイテラス(お土産屋食事の場所)付近は、トイレも近くとても便利なため、車の出入りが激しいです。
テントを張りたい場合は所定の位置を目指して何度も移動している方達もあったようです。
夜中の出入りと音が気になる
24時間ドライブウェイの利用ができる期間は、夜遅くまで車の出入りがありました。
さすがにオートバイの利用は夜間は減りましたが。
駐車場付近は昼間涼しいですし、夜になればより気温が低くなるのですが、車が温まっている状態で車内にいると、車内の温度は結構上がるようです。
換気扇や網戸の設備がない車は、涼しい外気温を入れることができないためか、エンジンをかけてエアコンをかけているみたいです。
そのエンジン音が近くだとかなり耳障りです。
こちらは網戸や換気扇で空気を流通させているので、音がかなり大きく入り込んできます。
停車中エンジンをかけている車がそばに来ると、その都度車を静かな場所に移動させなければならず、
夜遅くなってから涼しさをゆっくり堪能することができなかったのはちょっと残念です。
小さな子供のいる家族連れの車も多く、子供たちの話し声や、車の中から漏れ聞こえる小さな音は気にならないのですが、エンジン音はいただけません。
音に敏感な方は耳栓を利用すると良いかも知れません。
食事ができるところ・営業時間
◆スカイテラス伊吹山のメニュー
◆伊吹山山頂の山小屋
食事は、山頂駐車場に1か所、山頂にある4か所の山小屋でできます。
いずれもカレー・そば・うどんといった軽食が中心です。
◆伊吹山 山頂の山小屋で提供される食事メニュー
駐車場にあるスカイテラス伊吹山は、夏季の営業時間は9時から18時、
他の期間は10時から16時となっています。
山小屋の食事時間は11時から15時頃までが目安です。
◆山頂にあるソフトクリーム
山頂にはソフトクリームの種類がたくさん。
4時半ごろまでの販売ですよ。
◆伊吹山山頂にて
伊吹山山頂への登山コース・服装・お花畑
◆伊吹山山頂 ヤマトタケルノミコト石碑
伊吹山では春から秋にかけて多くの植物が花を咲かせます。
山頂だけでも約350種ものの植物が生息しているそうです。
そのためお花畑を見たいという方の登山も後を絶ちません。
登山と言ってもそんなに重装備しなくても登れるルートがあります。
山頂駐車場からの登山3コースの紹介
◆伊吹山お花畑と登山コース
伊吹山の山頂の駐車場から山頂への登山道は3つのルートがあります。
ただし東山登山コースは下り専用となっています。
東登山道コース(下り専用)
◆伊吹山 東登山道コース
長さ1500m の距離で最も距離が長く自然感あふれるコースです。
足元は石灰岩が露出している場所、道幅の狭い場所も多いため下り専用になっています。
まさに山歩きといったワイルドな登山道ですが、サンダルばきやハイヒールは危険のため遠慮くださいと案内があります。
◆伊吹山の東登山道コースで見つけた花
春の花夏の花も見られる道です。
中央登山道コース(上り下り利用可能)
◆伊吹山 山頂へ行く中央登山道コースの入り口
長さ500m で山頂まで約20分で行けます。
階段が多く比較的歩きやすいですが急勾配です。
登り口は山頂駐車場の山頂側の中央に階段があります。
北側に視界が開けて来て白山や能郷白山などの名峰を望んで歩くことができます。
◆中央登山道コースで見つけた花
夏の花や秋の花がたくさん見られるコースです。
◆中央登山道コースで見られる花
◆中央登山道コースでみかけたテン(違うかも)
中央登山道コースをくだっていくときに、道のすぐ脇でえさを探しているテンにあいました。(※テンではないかもしれません)
無心に探しては食べて、探してはたべて。。。
かわいらしい姿でした。
西登山道コース(上り下り利用可能)
◆伊吹山 西登山道コース入り口
長さ1000m 山頂までは約40分で行けます。
道幅が広くやかな勾配ではあるものの、岩場が多いコースです。
◆伊吹山山頂へ 西登山コース(展望台をふりかえる)
このコースからは様々な植物が見られ、道中の景色がとても良いです。
前半は古戦場として有名な姉川や、折り重なる山々が横目に見えてきますし、後半は琵琶湖が一望できる絶景のコースです。
◆伊吹山 夏の花
西山登山道の入り口は、山頂駐車場の展望ショップからすぐ近くです。
◆伊吹山 鹿 西山登山道コースにて
鹿にであえてうれしい!
登山道ではそこかしこで、鹿に出会えるそうですよ。
ただ、増えすぎているそうです。
ニホンジカの食害と踏圧によって斜面の保水力が失われ、2023年7月の豪雨で南斜面(滋賀県側)の登山道が大きく崩落したのだそうです。
適正密度を大幅に超えているため、捕獲の強化をしているそうです。
登山にあたっての服装や靴のおすすめ
山の山頂までは駐車場から100m と少々の高さを登ります。
最低でもスニーカーくらいの運動靴が歩きやすいです。
おすすめは底の硬い登山靴に近い靴です。
本格的な登山靴とトレッキングポールを手に上っていかれる人もあります。
サンダル履きの若者もいましたが、上るつもりなら靴をもっていきましょう。
伊吹山の絶景ポイントと天候
◆西登山道コースからの景観 滋賀県側
伊吹山の絶景ポイントは、山頂へのぼるのがおすすめです。
山頂からは、広範囲の絶景パノラマが見渡せます。
山頂の道は西登山道コースがもっとも景色がよいです。
◆伊吹山 山頂駐車場から湖北をみた景観
また山頂駐車場にある、展望台からは、琵琶湖が一望でき、夕日が沈むのも見られ、晴れていれば素晴らしい景観です。
◆琵琶湖に沈む夕陽
また山頂駐車場の谷側では、中央アルプスや南アルプス方面の遠くの名山を見渡すこともできます。
◆スカイテラス伊吹山からの景観 眺望
伊吹山ドライブウェイは60周年をむかえました
1964年(昭和39年)に、東海道新幹線の開業や東京オリンピックの開催といった大きな出来事が日本中を湧かせた年に、伊吹山ドライブウェイは誕生しました。
このドライブウェイは、雄大な伊吹山の自然を身近に感じ、安全に楽しむことができる道路として、多くの人々に愛されています。
◆伊吹山ドライブウェイ 工事概要
◆伊吹山ドライブウェイ 開通当時の式典
今年2024年で開通60周年を迎え、さまざまな記念イベントが行われています。
伊吹山で車中泊/体験談 夜間営業とトイレ/気温や食事/絶景の贈り物・まとめ
伊吹山ドライブウェイや伊吹山での絶景を、夏季の特別営業期間に車中泊して楽しんできました。
伊吹山では涼しいところで絶景をたのしめ、また軽登山もでき、いれいな夏の花たちがたくさんさくお花畑もあります。
夏だけ24時間利用できるチャンスですから、避暑を考えている人にはおすすめです。
登山途中、鹿の家族やテンにもあえました。
登山には靴と長そで長ズボンがおすすめです。
※2024年8月14日、15日車中泊を体験。
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